ヤスハラ・マーケティング・オフィスの近況

08月23日

信州の小学校の夏休みは関東と違って短く、昨日(8月22日二学期スタート)となっています。ふぅ、やっと終わったか・・・。世間のご父母の方々におかれましては、ご心労も多かったと拝察申し上げます。今年は長野県内をうろうろしましたよ。蓼科・菅平・御代田・塩尻・小淵沢・・・。あっ、小淵沢は山梨県だったね。


うろうろも疲れるのだがw


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御代田の浅間山写真フェス


◾️仕事のエピソード「クセのある人」


この仕事も18年目となり、かなりの人数の方々とご一緒させていただきました。2015年に松本へ移住してからは、昔からのお付き合いのあるクライアントのみですから、徐々に限られた人数になってきております。ですから、少々昔話に属するものです。


場末の個人事務所のヤスハラが、この仕事を細く長く続けてこれたのは、ひとえにクライアント側からの引きです。以前にも書かせてもらいましたが、弊社はクライアントとのお付き合いが長いのが特徴だと思っております。3ヶ月以上の仕事をしてきたクライアントを母数にすると、契約期間は一社平均が二年半ぐらいです。ですから、5年、10年というのも複数あります。


「クライアントの皆様、ありがとうございます!」、で括ってしまうところを、少しだけその理由を掘ってみようかな、そんなお話です。長期継続クライアントの存在の遠因でありながら、強力な説明力がある要素に、「ヤスハラはクセのある人に気に入られる」という特徴がありそうなのです。


ありそう、という言い回しには、断言するほど検証されたものではないという意味があります。ということで、ヨタ話程度に読み進めていただければと思います。


クセのある人って、どんな人でしょうかね? 仕事の能力というよりはコミュニケーションの特質を示してるようです。通常、「あの人はクセがある人ですね」などと言う時、ほぼほぼそう語る本人がコミュニケーションに手間取る相手を評していることが多いのです。


小生なりに定義すると「意思疎通の文脈が見えにくい人」ですかね。コミュニケーション自体が手強い人なら、別にスルーすればいいだけなんですけど、仕事上、権限がある・影響力がある・余人をもって代え難い人だったらそうはいきません。


会社という組織では、そういう人を巻き込んだり、巻き込まれたりすることで業務が進んでいくわけですから、「クセのある人ですね」では進展は望めないわけです。


一方で、「意思疎通の文脈が見えにくい人」がそれなりの組織のポジションにいるということは、仕事で結果が出せているということでもあります。決断力・直観力に優れた人が多かったりもします。そして、この周囲から「クセがある人」と思われていることもご本人は気がついています。


目端が効く才覚のある人であれば、そのぐらいの察しはついています。それどころか、レッテルを貼ってくる人々を「ピントの外れたもどかしい人」だと思っていたりします。もっとポイントをついて仕事をしてほしい、とか、気が利かないから気の利いたことができない人、などに見えるらしいのです。で、「クセのある人」からは「クセのある人だと指差す人」は「もどかしい人」と反定義されちゃうんですね。


さて、このように語るとヤスハラは「クセのある人」をサラサラっとさばいていくように聞こえますが、いやー小生も「クセのある人」は苦手なのです。「あー、この方と仕事をするのね。えらく、気苦労せにゃならんのね」なんて心の中で思うほどです。


むしろ、「クセのある人」との関係が得意なのではなく、意思疎通を一旦諦めてコミュニケ−ションしています。分かり合えないが前提なので、せめて分かりあう部分でお手伝いします、といった態度です。


クセさん「Xを実行にうつしたい」


ヤスハラ「Xの目的はなんでしょうか?」


クセさん「Qです」


ヤスハラ「目的がQであれば、XではなくYという手筋もありますが、いかがでしょうか?」


クセさん「いやYはここがダメです」


ヤスハラ「ということは目的はQではなく、Pというふうに設定したほうが、Xでなければいけない理由になりますが、いかがでしょうか?」


クセさん「わかった。目的はPで、Xを実施したいと思います」


ヤスハラ「しかし、目的をPにすると、Zも魅力的な実施案に見えますが、いかがでしょうか?」


クセさん「・・・・(ムッとしてくる)」
 ここで、クセさんの真の目的はXを実施したいという個人的な思いなことが判明する。


ヤスハラ「ともかくXを実施します。目的は整合性があるように並行作業でこちらが考えます」
即座に話題を最初に戻し、積極的に共犯関係を目指すことを宣言していく。


こんな感じ。感情的になる一歩手前で、クライアント側の衝動のようなものを確認します。文脈では理解できなくても、ピンポイントの願望が共有できればヨシとするわけですな。ここのデリケートなやりとりは、確かに瞬間芸のような部分はあるやもしれません。


業務上で信じていいのはそれ一点だけで、他は全て変更可能な状況にしておくという非論理的で、超合理的な態度で「クセのある人」に臨むのでした。そして、変更可能な部分は周囲の人々がその実行に整合性を感じるストーリーに組み立てるようにサポートしていくことになります。「クセのある人」にとっては優先順位が低いところだったりします。


組織的にキーマンでありながら「クセのある人」という人物像な方々にとっては、こういった業務の受け方ができるコンサルタントは重宝される傾向にあります。周囲との通訳であり、調整官であり、友人のような存在でもあるからです。会社内での友達は少ないし(プライベートの交友関係は別ですよ)w。


面白いのは、仕事のできる「クセのある人」と一緒に仕事をすると、決定スピードの速さ、修羅場での腹のくくり具合など、結構助けてもらうことが多くて、一度、信頼関係(共犯関係か?)が出来上がれば業務ストレスが少ないのでした。


きっと、こういう流れにお互いが効率性を感じて雇い・雇われの関係が長続きするのではと回顧しております。